鉄粉が付きやすい車の使い方と、コーティングの選び方
監修:髙濵 良夫(出光リテール販売株式会社 販売部 担当課長)
鉄粉が付きやすい車は、発生源や原因を知り、鉄粉防御に特化したコーティングで塗装を保護することが重要です。線路や工場の近くに駐車する方や、ボディのザラザラに悩む方に役立つ、鉄粉対策やアイアン・プロテクトキーパーの情報を解説します。
目次
結論:鉄粉が付きやすい車を使用する場合は、鉄粉の発生源と付着する原因を知り、鉄粉防御に特化したコーティングであらかじめ塗装を保護することが重要です。
1. 鉄粉はどこから来るか(線路・工場・ブレーキ)
鉄粉の主な発生源
鉄粉が付きやすい車になってしまうのは、空気中を舞ってボディに降り注ぐ細かい金属の粉を浴びる環境にあることが主な原因です。車の塗装表面を触ったときにザラザラとした感触がある場合、鉄粉が付着している可能性があります。鉄粉の主な発生源としては、線路、工場、そして車自身のブレーキなどが挙げられます。
電車が走行する際、車輪とレールが強く擦れ合うことで細かい鉄の粉が発生し、風に乗って周囲に飛散します。そのため、線路のすぐ近くや操車場の周辺は、鉄粉が舞いやすい環境と言えます。
また、鉄工所などの金属を加工する工場や、煙突から煙を出す大規模な工場周辺でも、降下ばいじんとして鉄粉が含まれる粉塵が降り注ぐ傾向があります。降下ばいじんの詳しいメカニズムや、鉄粉を放置した際の影響については、鉄粉除去の方法とコーティングへの影響|放置するとどうなる?の記事で詳しく解説しています。
さらに、車が減速する際にブレーキローターとブレーキパッドが摩擦することでも、金属の粉が発生します。走行中に巻き上げられた鉄粉が、ボディの側面や後方に付着することがあります。
2. 付きやすい駐車場所・使い方のチェック
駐車環境と車の使い方の影響
鉄粉が付きやすい車かどうかは、日々の駐車場所や走行する環境に大きく左右されます。以下のような環境で車を使用・保管している場合は、鉄粉が付着しやすい傾向があります。
| 駐車環境 | 線路や操車場のすぐ近くにある駐車場 金属加工工場や大規模な工業地帯の周辺 交通量の多い幹線道路沿い |
| 車の使い方 | 頻繁に長距離を走行する 幹線道路を日常的に走る |
特に屋外の駐車場では、風に乗って飛んできた鉄粉がそのままボディに降り注ぐため、影響を受けやすくなります。屋根のない青空駐車の場合は、鉄粉だけでなく雨や紫外線の影響も直接受けることになります。駐車環境と車の保護方法については、駐車環境(屋外・青空・屋内)とコーティングの選び方も参考にしてください。
3. 取るより「付けにくく、落としやすく」

コーティングによる予防の重要性
鉄粉対策として重要なのは、付着してしまった鉄粉を無理に削り取ることよりも、あらかじめ「付けにくく、落としやすくする」という予防の考え方です。
鉄粉は、塗装の表面に突き刺さるように付着し、そのまま放置すると酸化して錆び、塗装の内部へと侵食していく傾向があります。一度深く突き刺さって錆び付いた鉄粉を取り除くのは容易ではなく、専用のケミカルや粘土を使った物理的な作業が必要になります。
そこで、車のボディに厚みのあるコーティング被膜を形成しておくことで、鉄粉が直接塗装に突き刺さるのを防ぐという鉄粉対策のコーティングが有効です。コーティングが身代わりとなることで塗装そのものを守り、表面に乗った鉄粉を通常の洗車で洗い流しやすくなります。
また、車の足回りはブレーキからの鉄粉が集中しやすい部分です。ホイールの鉄粉の汚れが気になる場合の対策については、ホイールコーティングとは?施工効果・費用・メンテナンスを解説をご覧ください。
4. アイアン・プロテクトキーパー(公式の位置づけ「鉄粉防御」)

分厚い被膜による鉄粉防御
鉄粉が付きやすい車にお乗りの方に向けて、KeePerでは「アイアン・プロテクトキーパー」というボディガラスコーティングが用意されています。
アイアン・プロテクトキーパーは、公式の位置づけとして「鉄粉防御」を掲げているコーティングメニューです(出典1)。塗装の上に被膜を作っておくことで、線路や工場の周辺から飛んでくる鉄粉が塗装に直接突き刺さるのを防ぐという考え方です。
アイアン・プロテクトキーパーの持続期間の目安は、ノーメンテナンスで3年間です(出典1)。または、1年に1回のメンテナンスを実施することで、5年間持続する目安となっています(出典1)。
定期的なメンテナンスを行う場合の作業時間は、約2時間が目安です(出典1)。厚い被膜によって鉄粉から塗装を守りながら、長期間にわたって車の美観を保つことができます。
5. 鉄粉取りをした後の被膜(粘土は被膜を落とす)
粘土による除去のリスク
すでに車に多量の鉄粉が付着してザラザラになっている場合、鉄粉取り専用の粘土を使って除去する方法があります。しかし、コーティング施工車に鉄粉取り粘土を使用する際には注意が必要です。
KeePerの公式FAQによると、鉄粉取り粘土を使用した場合、摩擦によってコーティング被膜が部分的に落ちてしまうことが明記されています(出典2)。粘土は物理的に鉄粉を絡め取る性質があるため、その過程で表面の被膜にもダメージを与えてしまいます。
被膜が落ちてしまった部分は、本来の防御性能を発揮できなくなります。そのため、ご自身で粘土を使った鉄粉除去を行った後は、コーティングの被膜を補修するためのメンテナンスや、再施工が必要になる場合があります。
このように、付着した鉄粉を物理的にこすり落とす作業はコーティング被膜への負担が大きいため、アイアン・プロテクトキーパーのような分厚い被膜であらかじめ鉄粉の突き刺さりを防ぎ、洗車で優しく洗い流せる状態を作っておくことが、塗装を守る上で非常に重要です。
6. 桃園SSで相談できること
桃園SSの設備やメニューは、店舗ページでご確認ください。
7. よくある質問
8. 出典
- アイアン・プロテクトキーパー(KeePer技研株式会社、2026年10月閲覧)
- よくあるご質問(KeePer技研株式会社、2026年10月閲覧)
この記事の監修
髙濵 良夫
出光リテール販売株式会社 販売部 担当課長
資格:コーティング技術1級資格者(EXキーパー資格者)
弊社中国カンパニーでKeePer施工と施工者育成に従事。
現在は、KeePer全社推進・KeePer LABO推進業務に従事。
